筆者の幼少時、国語の時間と言えば決まってお絵かきの時間であった。
かっこよく澄ましている偉人の顔も、ペン一つでヤンキーに変えられたり、頭がつるっぱげに変えられたりしてしまう。
スターリンもヒトラーも、ガンジーもヘレン・ケラーも関係ない、北朝鮮の現在の最高指導者だってドラゴンボールの人造人間に変えられて中国のネット界隈を日夜駆け巡っているのである。
デジタル化が進み、文章はパソコンの画面上で書かれたりする事が日増しに多くなってきた。
小説を書くのも読まれるのも紙ベースではなくデジタルベース。
漫画家も最近では紙からデジタル空間で書き上げる人が増えてきた、とも聞いたことがある。
ならば過去子供たちを楽しませてくれた落書きも、場所を移す時が来たとも言えるかもしれない。
そこで今回紹介するのは、タッチ機能がないTV、PCスクリーン、モニター、プロジェクタースクリーンなどを、文字や絵を書き込む事が可能なタッチ式ホワイトボードに早変わりさせてくれるデバイス『GoTouch』である。
既にある情報の上に直感的に発想を表現しながら書き込める『GoTouch』
『GoTouch』はAnyractive社によって開発されクラウドファンディングを募ってきた製品であり、有名クラウドファンディングサイト「INDIEGOGO」上においては2016年2月から$184,674の出資を獲得している。
この『GoTouch』はタッチ機能がないTV、PCスクリーン、それにモニターやプロジェクタースクリーンなどでも、文字や絵の作成・書き込みが可能なタッチ式ホワイトボードに変えてくれる凄腕デバイスである。
センサー本体は63gの小ささで非常に低電力。
ケーブルもないBluetooth対応製品でWindows,Androido,iOSなどをサポート。
バッテリーは連続使用で4時間持続で、そのサイズからポケットに入れたりして持ち運ぶ事も出来る点が非常に便利である。
ペンがセットであり、ペンの先端が押される時に赤外線信号が発信され、センサーが認識した内容を、Bluetoothで繋がれているスマホやパソコンなどに伝え、スクリーンに出力されるという仕組みになっている。
サポートする画面サイズは4インチ~100インチ(約10cm~254cm)まで。
この機能によってアプリを通じて作成した内容を、保存して遠く離れている仲間とシェアする事も、同じ画面の上に文字や絵を作成しながら、リアルタイムで頭の中を可視化してコミュニケーションを取ることも可能である。
例えば会議をする時、何も参加者を一つの部屋に呼び出す必要はない。
参加者が例えばブラジルにいようがフランスにいようが、皆に画面に集まってもらい、その画面上でペン先を走らせながら語れるのである。
この『GoTouch』どこでも持ち運びが簡単でセットアップもすぐにできる。
ビジネスだけでなく子供の発想を伸ばす為に家だけでなく学校の授業でも使える。
さらに紙の使用量も減らせて環境にまで優しいとまで宣伝されてしまうのだからやられてしまう。
気になるお値段だが、Amazonにて17,990円で2018年1月より発売開始されるようである。
しかしいずれにせよ、ついにきたか21世紀、そんな風に思わせられてしまうこの商品には、誠にあっぱれ、としか言いようがない。
とらわれずに発想を伸ばせ。練るよりも直感に従え。
今の時代は過去に比べあらゆる点に自由に生きられる可能性が高まっている時代だと言える。
上位の人から決められている区画や範囲の中だけで、その与えられたマニュアルにそって自分を表現する事はもう終わりを告げようとしている。
過去に出来上がったものを、もっと自由に、もっと直感的に、縦横無尽に改良、修正を可能にするのがこのデバイスで、これはまさに時代が要請する現在の形なのである。
テレビは情報を与えてくれるが、例えばそういうものに自分なりの意見や発想を書き込めるとなれば、それこそまさに自らが参加を出来る空間となる。
テレビの画質が上がって芸能人も肌のコンディションを視聴者から判断されてしまうリスクを抱えるようになったが、画面にうつる事は、今後子供たちから一層にその威光を剥がされる結果となるかもしれない。
しかしいずれにせよ、子供の教育において想像力を伸ばすという名目でも、仕事において企画立案の説明などにおいても、この商品がその力をいかんなく発揮してくれるのは間違いないであろう。