あなたはこれまで文字起こしアプリをどれだけ試したことがあるだろうか?
確かにGoogleを筆頭に最近までの翻訳・筆写技術の進展は素晴らしいの一言につきる。それは認めよう。
しかし、やはりまだあともう一歩、そう言わざるを得ないのも事実であろう。
取り分け、音声の筆写に関して言えば「ははーん未だにこれは正確に書き起こすのは難しいのだろうな」と思わされる事が多い。
天下のGoogleであってもこの精度なので、他の筆写サービスについては言うまでもなく。
やはり雑音が入ったり、同じ意味の言葉が発音次第で途中でおかしな文章にされたり、そのような局面は避けられない。
そこで今回はそのようなジャンルに、よりバリアフリーの観点からやってきた注目のニューカマーを紹介したい。
筆写アプリはより精度の高いレベルへ
『SpeakSee』公式サイトの説明では
SpeakSee’s state of the art microphone technology ensures that the system can accurately capture conversations, identify different speakers and transcribe it into text, in real time, also when there’s background noise.
とのことで、英語でわかりにくいので簡単に説明すると・・・
『SpeakSee』はクリップ型マイクのセットで120もの言語を、スマホの画面上に文章で正確に書き起こしてくれるデバイス。
当然日本語にも対応可能。更にスマホだけではなくパソコンやテレビにも接続可能で字幕の書き起こしが常に可能だという。
これは主に視聴覚障害者の人に向けて作られたものではあるが、正確な文字起こしを可能にしたという点ではすべての人にとってもこれまでにない有益なものである。
『SpeakSee』はクラウドファンディングサイト”Indiegogo”でプロジェクトがすでに成功し、無事今後世の中に出てくるプロダクトになる。
グループでの会話もお手の物
先に同時に9人まで文字起こし可能と言ったが、このデバイスはそもそも聴覚障害者がこれまでもっとも会話に参加困難だったグループでの会話を想定して作られている。
それは友人同士でのランチや夕食での会合、あるいはビジネス会議など文字起こししてくれる変換サービスやアプリなどはこれまで世の中に確かに存在していた。
しかし、複数人が喋る言葉をリアルタイムで同時に書き起こしてくれるものはこれが初めてであろう。
使い方は話したい相手にマイクを渡してアプリを確認
利用方法は非常に簡単で、充電ケースの中に入れられている複数のクリップ型マイクをユーザーは会話をしたい相手に渡すだけ。
そしてこのケースを中継してペアになっているスマホへ音声が送信されるという仕組みになっている。
ユーザーはアプリを搭載しているスマホを見ればそこに会話をしている相手の言葉が流れてくるという形だ。
渡したマイクの色がテキストの背景色となっているため緑はあの人、黄色はあの人という感じでユーザーには会話の話し手がしっかりわかるようになっている。
その際、最新のテクノロジーによってこのクリップ型マイクは、話す人と周りの雑音などを区別して処理するので、精度の高い文字起こしが可能となっているのだ。
値段は今なら1つのマイクセットで$249から、3つのマイクセットで$399から販売されているようなので各自サイトをチェックしてほしい。
配送は2019年2月から開始予定で、配送料金は住んでいる地域によって$15から$25の料金が掛かるようである。
また、注意しなくてはならないのがアプリは初めの5時間までは無料で、もしそれ以上の使用をしたい場合は$9,99の月額使用料を払う必要がある。
これ、ガチで新しい世界の幕開け感じさせるからな?
これはやはり聴覚障害者の人たち以外にとっても非常に大きな革命であろう。
最近では音声認識による検索のニーズも高まっており、文字をタイピングしない若者が増えていると聞く。
今後はこの『SpeakSee』をはじめとして、精度の高い音声認識システムによる会話を視覚化することが当たり前の時代に突入する予感しかしない。