気づけばもう4月ということで、首都圏でも花粉が猛威を振るっていますね。
すでに目のかゆみや止まらない鼻水に悩まされている人をちらほら見かけますが、薬とマスクと眼鏡で頑張って乗り切りましょう!
さて、もうそろそろ春を迎えるということは、年末年始の出費を受けて「ちょっとおとなしくしてないと…」と消費が落ち込む“閑散期”が過ぎた、ということでもあります。
クラウドファンディングサイトを見ていても、年明けから開始されたプロジェクトというのはとても少なく、通常よりも寂しい印象でしたので「活気が戻ってくるかも!」と思うとなんだか嬉しくなりますね。
そこで今回は、数々のプロジェクトで成功を収めてきた“卸でデザインする会社”株式会社TMネットワークさんにインタビュー!
クラウドファンディングで成功したプロダクトの数々を見せていただいたり、運営しているECサイト『Rakunew』についてもお話を聞くことができました。

▲オフィスは秋葉原と御徒町のちょうど中間あたりにあります。
取材にご協力いただいたのは、同社DS本部本部長の浅利 共輔(あさり ともすけ)さんです。
その親指には現在プロジェクト公開中の『RING CLOCK』が光っていました!
よろしくお願いします!

▲ヨドバシアキバを横目に、オフィス目指して出発!
Contents
“わかりやすく便利”がキーワード
ーこれまでに数々のプロジェクトを成功させていますが、プロダクト選びの基準などはありますか?
ありますよ。やっている内にできてきた部分ではありますが、まず、“製品として(カテゴリーとして)すでに世の中にあること”、それから“新しい価値観や機能をプラスするものであること”ですね。
さらに言ってしまえば、“男女や年齢層を限定しないもの”を選ぶようにしています。
ークラウドファンディングってニッチなアイテムが多い印象ですけど、その中であえてユーザー層を限定しない理由ってなんですか?
日本のクラウドファンディングって、僕はそもそもユーザーがかなり限定されていると思うんですよ。
海外では老若男女問わずといった感じであるのに対し、国内ではガジェット方面に振り切っているというか。
その点トラベルピローの『UNO』やインスタントカメラの『Jollylook』、ニットスニーカーの『Vessi』などは、男女問わず使えてゴリゴリの電気系じゃないプロダクトですよね。

▲カードボード製インスタントカメラ『Jollylook』
“わかりやすい便利さ”があるというのが、いろんな属性のユーザーにアプローチできたポイントかなって考えています。
もっと多くの方にクラウドファンディングが広まればいいなって思ってますので。
ーちなみに、「これは成功する!」ってプロダクトを選ぶコツなんて教えてもらったり・・・
これに関しては、とにかくいろいろなプロダクトを見まくることが大切だと思います。
そういった意味では、うちのスタッフの目利きにはかなり自信がありますよ。
時期によって量というのは変わりますけど、とにかく一日中あらゆるプロダクトを見ていますから(笑)
しいてあげるなら、国はバラバラですけどデザインはかなり重視するようにしていますね。

▲防水ニットスニーカー『Vessi』
『Rakunew』について
ー『Rakunew』でクラウドファンディングを実行しようと思ったキッカケはなんですか?
そもそもは「日本で売りたい」という海外のデベロッパーを、国内の代理店さんに紹介したりしていたんですよ。
そこで「プロダクトのコンセプトや規模によっては自社でも販売できるのでは?」と考えたのが始まりで。
弊社はもともと卸をやっていますので、販路が作れるというのも大きな理由の一つですね。
ークラウドファンディグの商品を取り扱うって、ある意味かなりリスキーかなって思うのですが?
支援したプロジェクトが途中でコケたらどうする?ってところですよね?
そこが逆に『Rakunew』の強みでもあって、万が一購入したプロジェクトが頓挫したとしても全額返金で対応しています。
「『Rakunew』は手数料がかかるから高い」なんてよく言われたりしますが、例えばクラウドファンディングの場合、10,000円支援したプロジェクトが失敗に終わって1円も返ってこないことってありますよね?
それなら国際送料、関税や現地税含めた諸経費と、さらに日本語サポート込みで16,000円お支払い頂いて、万が一失敗しても全額返ってくるのであれば購入者としては後者の方が良いと思いませんか?
サービス料まで含めて丸々返金なので、クラウドファンディングのリスクというのと考えると決して高くはないのかなと。

▲Rakunewのトップページ
ー個人的には海外のクラウドファンディングっていうだけでハードル高いので、国内のネットショッピング感覚で買えるっていうだけでも手間を考えれば安く感じますけどね(笑)
そういってもらえるとありがたいですね(笑)
もちろん僕ら自身もそういう考えを持ってはいますが、それよりはやはり購入者保護という観点にウェイトを置いています。
ーそういえば最近“プチプラシリーズ”って増えましたよね?
えぇ、あえて増やしているところなんですけど、今の若い方たちってネットショッピングするのにわざわざPC立ち上げることってないと思うんですよね。
『Rakunew』はありがたいことにアプリがあるので、普通のネットショッピングと同様にスマホで気軽に買える価格帯の物があってもいいのかなと。
ちなみに“プチプラシリーズ”は、日本人のセンスだとあまり作らないような物とかを中心にピックアップしています。
ーなるほど、確かに外国人の発想って私たち日本人からすると突き抜けてますよね(笑)これからはHacktsuでも“プチプラシリーズ”をチェックしたいと思います!

▲プチプラシリーズの『Flower Station』。めちゃくちゃ可愛い!
魅力的なプロダクトの数々をご覧あれ!
インタビューにお答えいただいたあとは、現在オフィスにあるプロダクトを浅利さん自らいくつか並べてくれました。
とにかくフットワークが軽い方で、日頃個人プレーしかしない筆者はあれよあれよとお手玉状態です。
今回直接見ることが出来たのは『UNO Rough』『Jollylook』『Loop』『Vessi』の4点。
それぞれ撮影してきたので、紹介記事とあわせてご覧ください。
『UNO Rough』

▲トラベルピロー『UNO Rough』
支援人数358人、支援目標418%を達成したオシャレで機能的なトラベルピローです。
涼感ビーズメモリーフォームを採用しており、熱や湿気を排除していつでもどこでも快適な眠りを提供してくれます。
月に何回も夜行バスで移動する筆者には喉から手が出るほど欲しいアイテムの一つです。
『Jollylook』

▲カードボード製インスタントカメラ『Jollylook』
洗練されたデザインとアナログな使い勝手が魅力の、カードボード(ダンボール)製インスタントカメラ。
Instax Mini Film対応というちゃんとしたカメラなのですが、思っていたより小さくて可愛い!
写真だけでなく撮影している姿がとにかくオシャレなので、一つあれば女子会などできっと大活躍してくれるでしょう。
『Loop』

▲イヤープラグ『Loop』
パッと見はトゥルーワイヤレスイヤホンですが、実は独自構造を採用したオシャレ耳栓。
耳栓でありながら音質にこだわるという革新的なコンセプトで開発されており、音量は-20dBでも聞き取りやすさはそのままというすぐれものです。
「聴力は消耗品」なんて言われますので、ライブなどのイベントによく行く方は将来のために『Loop』の使用をおすすめします!
『Vessi』

▲防水ニットスニーカー『Vessi』
一足は持っておいたほうがいい超高機能ニットスニーカーで、たとえ水につけても浸水しないという防水仕様が特徴です。
特許取得済みのフラッシュニットテクノロジーが、あなたの足元を常にドライに保ってくれるでしょう。
実際に持ってみましたがめちゃくちゃ軽い!世の中から「靴が濡れて不快」と感じる人がいなくなる日は、そう遠くないかもしれません。
ということで今回は、Green Fundingで数々のプロジェクトを成功させている株式会社TMネットワークさんにインタビューしてきましたがいかがでしたでしょうか。
魅力的なプロダクトを“発掘する”という意味では、Hacktsuライターの筆者も同じですが、その姿勢には頭が上がらないほど大きな差を感じました。
秋葉原まで行ってよかった!
今後も同社が“発掘する”プロダクトから、ますます目がはなせなくなりそうです。
取材協力:株式会社TMネットワーク