自然災害により緊急避難を余儀なくされたとき、「スマホといくらかの現金さえあればどうにかなる」と思っていませんか?
電源が確保できない状況下では、あれほど便利だったスマホはただの“文鎮”になってしまうことがあります。
バッテリーが完全に切れてしまえば、フラッシュライトの点灯はおろか、必要な情報を手に入れることもできません。
そこで今回は、万が一の事態に備えておすすめの防災ラジオをご紹介します。
防災ラジオと普通のラジオの違い
防災ラジオは通常のラジオ放送が聞けるだけでなく、災害時や避難生活中に役立つ機能を搭載しています。
災害発生時はインターネットにつながらない、バッテリーの充電ができないなどの理由で、スマホが機能しないこともしばしば。
そんなとき防災ラジオがあれば、被害状況や避難の必要性といった有益な情報を聞くことが可能です。
また、電源がなくても充電できるように作られているものがほとんどですので、いつでもどんな場所でも使用できるといった特徴があります。
防災ラジオの選び方
防災ラジオ選びで確実に押さえておきたいポイントは電源タイプとライトの有無の2点。
付加機能は多いほど便利ですが、機能が増えるほど本体サイズも大きくなるので必要最低限とは言わないまでも、携帯性を優先して選びましょう。
電源タイプをチェック
防災ラジオの電源は大きく分けて乾電池・手回し充電・ソーラー充電の3タイプに分かれます。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、使用状況を想定して最適なものを選ぶ必要があります。
乾電池
入手しやすい単3電池や単4電池を電源に使用するタイプで、充電式に比べて長持ちするといったメリットがあります。
しかし、徒歩圏内に入手先がない場合には、有事に備えて電池を常にストックしておかなければなりません。
また、避難する必要が出た時には予備電池という荷物が1つ増えてしまうことも覚えておきましょう。
手回し
防災ラジオといえばこの手回し充電タイプをイメージする方が多いのではないでしょうか。
手動で充電できるので電池切れを気にせず使用することができますが、回転数に応じた使用時間が製品によって異なるのでよく確認して購入することをおすすめします。
また、手回し充電は時間や労力がかかることでも知られています。一時的な使用であればいいですが、避難中ずっとなどの長期使用には不向きと言えるでしょう。
ソーラー
電卓のように本体にソーラーパネルを搭載したモデルで、たとえ曇りや雨天も日中であればバッテリーを充電することができます。
一方で屋内での使用だけでは十分に充電されなかったり、天候によっては充電に時間がかかったりと、場合によっては使いたい時に使えないというデメリットがあります。
ソーラー充電タイプを選び場合には、多少高価でも充電効率の良いモデルや手回し充電機能も付いているモデルを選ぶようにしましょう。
ライトの有無をチェック
ライト機能が備わっていれば、停電時でも足元を照らして比較的安全に避難したりすることができます。
懐中電灯のような強い光は必要ありません。手元や足元が照らせれば十分で、無いよりは有るに越したことがない機能と言えます。
災害時の夜間は不安な気持ちが強くなりがち。明かりがあるだけでかなり違いますので、連続点灯時間なども合わせてチェックしておくといいでしょう。
充電機能があると便利
本体に充電した電気を、他のデバイスの充電にあてられる防災ラジオもあります。
手回しで発電しながら充電できるモデルがあれば、蓄電された状態でないと充電できないモデルもあるので、予め確認しておきましょう。
当然ながらスマホの充電にも使用できますが、あくまで予備的なものとして考え、別途モバイルバッテリーの用意をおすすめします。
おすすめの防災ラジオ10選
ここからはおすすめの防災ラジオをご紹介していきます。
Emmabin/非常用照明器具

Emmabin/非常用照明器具 ¥3,499
ブラック・ブルー・グリーン・オレンジ・レッド・ホワイトとカラーバリエーションが充実しており、防災グッズながら選ぶ楽しみがあります。
FM/AMどちらも受信可能で、FMラジオは76~108MHzを受信可能。
2000mAhリチウムイオンバッテリーを内蔵しているので、ソーラーと手回しによる充電ができます。
また、乾電池での使用もできるため、手間なくすぐに使えるのも魅力。もちろんスマホへの給電も可能です。
RegeMoudal/防災ラジオ

RegeMoudal/防災ラジオ ¥3,499
LEDライトを2個搭載しており、懐中電灯としてだけでなく簡易照明として使用できます。
ラジオはFM/AMどちらも受信可能。対応周波数はAM520~1605Khz/FM76~90MHzとなっています。
選曲や音量調整はダイヤルで、その他切り替えはスイッチによるアナログ操作で使いやすく、年配の方がいる家庭にもおすすめ。
充電方法はUSB・ソーラー・手回しの3種類で、乾電池にも対応。SOSアラーム機能も搭載しており、有事の際は居場所を知らせる手段として使用できます。
SONY/ポータブルラジオ ICF-B09

SONY/ポータブルラジオ ICF-B09 ¥7,607
普段使わないからこそ安心感のある物を選びたい、そんなあなたには世界のSONY製品がおすすめです。
充電池を内蔵していますが乾電池駆動にも対応。LEDライトはスポットタイプとソフトタイプの2種類を装備。
防災機能だけでなく音質にもこだわるあたりはさすがSONYといったところで、大口径3.6cmスピーカー内蔵で聞き取りやすさも抜群です。
また、落下防止のハンドストラップや充電用アダプター、非常用ホイッスルが付属するのも嬉しいポイント。キャリングポーチに入れてひとまとめにしておきましょう。
VARWANEO/防災ラジオ 令和最新版

VARWANEO/防災ラジオ 令和最新版 ¥2,999
緊急時の長時間使用を想定して設計されており、2000mAhバッテリーをフル充電で15~20時間使用できる防災ラジオです。
手回し・ソーラー・USBといった3種類の充電方法に対応。IPX3等級の防滴使用ですので、ちょっとくらい濡れても壊れることはありません。
大音量のSOSアラームも搭載しており、災害時だけでなく登山やキャンプなどのアウトドアでも活躍すること間違いなし。
少なすぎず多すぎずの機能性で使いやすく、ダイヤルとスイッチのみのシンプルな操作性も魅力です。
SERYUB/ポータブルラジオ

SERYUB/ポータブルラジオ ¥2,699
500mAhバッテリー内蔵でモバイルバッテリーとしても使え、ワイドFMにも対応と普段使いにも最適。
USB・ソーラー・手回しで充電が可能となっており、シンプルなデザインでシーンを問わず使えます。
LEDライトはスポットタイプのみなので、照明として使う場合にはビニール袋をあてたり水を入れたペットボトルに照射するといいでしょう。
フル充電にはUSB使用で4~6時間、太陽光で15~25時間が必要。万が一に備えて乾電池(単4電池3本)の用意もしておくと安心です。
dretec/防災ラジオ

dretec/防災ラジオ ¥3,780
測りや体温計で知られるdretecですが、実は防災ラジオもリリースしていました。
シンプルなデザインとアナログなコントロールパネルで使い勝手は抜群。スリムボディで持ちやすいのも魅力です。
電源タイプはUSB充電・手回し充電・乾電池の3種類となっており、FM電波でAMラジオが聞けるワイドFMにも対応しています。
高機能ながら値段がそこまで高いわけではないので、どれにしようか迷った時は候補に入れることをおすすめします。
Geartist/ラジオライト

Geartist/ラジオライト ¥2,399
ランタンデザインで日常的にも使いやすい防災ラジオです。
見た目通りほんのり光るのかと思いきや、しっかり明るいので突然の停電でも周囲を明るく照らしてくれます。
また、レトロな見た目とは裏腹にUSB・ソーラー・手回し充電に対応。もちろん乾電池でも動作するので、バッテリー切れに悩まされることはありません。
吊るして使えば広範囲を照らすことができますし、アウトドアな趣味をお持ちなら出番はきっと多いでしょう。
Handic/防災ラジオ

Handic/防災ラジオ ¥4,998
5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しており、緊急時にはスマホ充電を約2回できるモバイルバッテリーとして活躍してくれます。
SDカード・Buletooth対応で快適に音楽を楽しむこともできますし、本体上部にはコンパスも搭載。
本体はIPX6等級の防水仕様ですので、屋外でも安心して使用できますね。とはいえ、完全防水ではないので落水にだけは気をつけましょう。
さらにバッテリー残量がディスプレイに表示されるので、手動ハンドルでの充電量が一目でわかるのも魅力です。
IFUDO/ソーラーパワー充電手回し式充電ラジオライト IFD-770

IFUDO/ソーラーパワー充電手回し式充電ラジオライト IFD-770 ¥3,280
LEDライトが折りたたみ仕様になっており、開けばスタンドライトとしても使用できます。(付属のスタンドが必要)
充電方法はUSB・手回し・ソーラーの3種類。ラジオはFMのみですが、容量1500mAhのモバイルバッテリーとしても機能してくれますよ。
日常使用するなら機能的には少し物足りなく感じるところもありますが、防災用の備蓄品としては必要十分といったところではないでしょうか。
「SOSアラームがけたたましい」というレビューがいくつか見受けられるので、誤って鳴らさないように気を付けましょう。
Zerotone/防災ラジオ

Zerotone/防災ラジオ ¥2,988
大きなダイヤルに電源ボタンで操作性は抜群。付属の充電池で使ってもいいですし、市販の単三電池でも稼働する防災ラジオです。
ちなみに充電方法はUSB・手回し・ソーラーの3種類に対応。1分間(約130回)の手回し充電でラジオ5~10分/懐中電灯約20分が使用できます。
防水性はIPX3等級となっており、雨の中に長時間さらされるようなことがなければまず故障することはないでしょう。
本体は比較的コンパクトで、大きくなりがちな防災バッグには嬉しい仕様。落下防止用のリストストラップも点いていますよ。
“ながら防災”で万が一に備える
非常食を持ち出し用の防災バッグに一通り詰め込んで備えるのもいいですが、定期的なチェックを怠ると有事の際に飲めない・食べれないといったことになりかねません。
そこで近年注目されているのが“ローリングストック”という備蓄方法で、簡単にいえば購入と消費をローテーションして備えるというもの。
このローリングストック法は食品に限らず、電池などの消耗品にも適用できますよね。
あらかじめ緊急時を想定したアイテム選びをしておけば、普段使っているものをそのまま防災グッズとして使用できるので、使い方で迷ったり「何があったっけ?」と悩むこともなくなるでしょう。
防災グッズを日常に取り込もう
防災グッズというと今回ご紹介した防災ラジオのような極端なものをイメージしがちですが、私達が使用しているモバイルバッテリーやLEDライトも災害時には立派な防災グッズです。
ただし、シンプルすぎる機能のものは緊急時では“一度きり”で終わってしまうので、電気を使うものならソーラー充電機能が搭載されたものにするなど防災意識を持ってアイテム選びをする必要があります。
電気系は選びやすいので今回は割愛するとして、Hacktsu編集部がこの機会におすすめしたいのが『浄水ボトル』です。
『浄水ボトル』を持ち歩けば水筒代わりに使えますし、非常時には水道水や川の水を飲み水にすることができますよ。(海水や排水には使えないので注意してください。)
無料アプリを上手く活用する
毎日欠かさず持ち歩いているアイテムといえばスマホがありますが、実はスマホも立派な防災アイテムとして機能します。
これはどういうことかと言いますと、地震発生をいち早く知らせてくれる『ゆれくるコール』や、気象警報が発令されるとプッシュ通知で知らせてくれる『Yahoo!防災速報』など、インストールしておけばいざという時に役立つアプリがたくさんあるのです。
しかもそれらのほとんどが無料で利用できますし、いくつインストールしても物理的には重くならないし嵩張らないのもメリットと言えます。
あんなに高機能なデバイスをSNSやゲームに使うだけではあまりにもったいないので、この機会に一度インストールしているアプリを見直して見てはいかがでしょうか。
正確な情報が明日を決める!一家に一台は備えるべし
災害時では食料や電気だけでなく、正確な情報が何かと不足しがち。
誤った情報は不安を増幅させて混乱を招くこともありますから、避難生活を送る上で正確な情報を入手することの重要性はかなり高いといえます。
防災ラジオがあれば電気と正確な情報の2つが手に入りますので、まだ準備できていないならこの機会に購入を検討してみてくださいね。
※掲載価格は2020年11月19日時点のものです。