ここ日本において最もメジャーなスポーツの一つといえば野球。
社会人になってからはプロから草野球までとレベルは様々ですが、一生懸命野球を楽しんでいるという意味では同じなのかもしれません。
そんな誰もが夢中になるスポーツについにIoTの波が到達したようです。
投げるだけで投球データの取得が可能な『Technical Pitch』という商品が、株式会社アクロディアよりリリースされました。
これまでの「握り方がマークされてるボール」のような練習用アイテムではなく、内蔵されたセンサーにより様々なデータの収集を可能にした新しいカタチのトレーニングボールです。
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同じ重さ、同じ固さ、同じ素材のセンサー内蔵ボール
『Technical Pitch』は従来の硬式野球ボールの中心に9軸センサーを内蔵した野球×IoTの新しい試みです。
選手は試合球と同じ感覚で投球することができ、投げるだけで投球データがスマートフォンに転送されるようになっています。
これまでスピードガンなどの専用機械を使用して各データの計測を行っていましたが、これからは『Technical Pitch』があれば必要なほとんどのデータを計測することが可能です。
計測できるデータは球速、回転数、回転軸、球種、変化量、腕の振りの強度となっており、専用サーバーでデータ解析も可能です。
ただ投げるだけでこれだけのデータを収集できますので、投手育成における新しい時代の幕開けとなるかもしれません。
本当に「投げるだけ」でコンディションが丸裸状態に
これまで隠されてしまえばどうしようもなかった投手のコンディションですが、『Technical Pitch』を使えばかなりの精度でわかるようになるかもしれません。
体調が悪い時は悪い、調子が落ちてる時は落ちてるで本製品のデータを見れば一目瞭然です。
本製品を導入することでトレーナー側からすれば育成を監視的に、選手側からすればトレーニングの成果を視える化することができるのでモチベーションアップにもつながることでしょう。
また本製品が生み出すものはそれだけでなく、これまでよりより精度の高い練習メニューの提案につながります。
何が必要でどういう練習をしたらいいのか、これまではトレーナーや選手の経験と科学的なデータを基にしていましたが、これからはそこに実測データが加わることでさらなる効率化が望めます。
投球練習がさらなる進化を遂げることはまず間違いないでしょう。
実使用回数はおよそ1万回
プロや実業団はともかくとして、草野球で使う分にはかなり長いこと使用することができそうです。
毎週末集まって遊びがてら計測したとしても一人10球ぐらいが良い所でしょうから、まず限界値までいくことはないでしょう。
比較的使用頻度が高そうな高校野球などは、データを収集することで故障の予防にもつながりますので積極的に採用してもらいたいものです。
通信にはBluetooth4.1を使用しており、グラウンドのような見晴らしのいい場所であれば約20mほどが通信範囲内となります。
キャッチャーに持たせるかすぐ後ろにスマートフォンを設置すれば問題なく計測することが出来るでしょう。
プロから高校野球までの可能性は今後も拡大し続ける
『Technical Pitch』は現在は硬式ボールのみとなっていますが、もしかしたら今後は軟式にも対応してくれるかもしれませんね。
同技術を用いればサッカーやテニスなどにも応用できそうですし、今後も株式会社アクロディアから目が離せません。
『Technical Pitch』はあまりの人気ぶりに一時販売を中止していましたが、2月より再び販売を開始したようです。
価格は¥29,700となっており、購入はAmazonよりできますのでチームで一つ購入してみてはいかがでしょうか。
参照元: アクロディア(Acrodea)